キムチは, 韓国で開発された固有の野菜貯蔵加工食品である。
韓国では、冬になると、寒さが3、4ヶ月間も続いて新鮮な野菜がとれないので、
それを補うためにキムチを漬けて食べるようになった。
キムチは、植物性食品と動物性食品が調和をなす発酵食品で、ビタミンと有機酸、
カルシウムなどを体に供給してくれるので栄養の面も優れている。
地方によって材料や作り方がそれぞれ違う形で発達、その種類が160にのぼる。
●白菜キムチ
最も基本的なキムチ。地域によって辛さが違うが、国中どの家庭でも漬けて食べる
代表的なキムチだ。
●カクトゥギ
白菜キムチとならんで韓国の代表的なキムチの一つ。大根をさいころ状に切り、
薬味と一緒に混ぜ合わせた物。秋のはじめに漬ける場合が多い。
●ヨルム ムルキムチ(水キムチ)
ヨルムの噛み味と冷たいスープが特色のキムチ。食欲がないとき、麦ご飯にヨルム
キムチと唐辛子味噌を入れて混ぜて食べる。代表的な夏のキムチ。
塩辛(ジョッカル)を入れず、赤い唐辛子を粉状にして入れるので、味が
さっぱりして美味しい。
●ドンチミ
唐辛子を使わず、塩だけで味付けをし、大根の持ち味を十分にいかしたキムチ。
ご飯のおかずとして、または餅と一緒に食べたり、お酒のおかずとしても良い。
あっさりしたスープの味が美味しい。北の地方では真冬、氷が張ったドンチミの
スープで作った冷麺を食べることもある。
●チョンガクキムチ
慶尚道、全羅道地方でよく食べる郷土のキムチ。冬の手前に貯蔵用のキムチを
漬ける前に漬けて、白菜のキムチが成熟するまでの間食べるのが普通。
深い味わいとうまみ、辛さが同時に感じられる。ラーメンやグクバプなどに
お似合いで、青い大根の葉とかりかりした大根の噛みこたえは特別だ。
●オイソバギ(きゅうりキムチ)
食欲のない春と夏に食べるキムチ。いろんな薬味を入れて具をつくり、それを
きゅうりに挟んで熟成させる。早く味が変わるので一度にたくさん漬けず、適量を
漬ける。
●ボサムキムチ
京畿道開城地方のキムチで、いろんな食材を使って見るからに華やかでおいしい
そうだ。白菜の葉で中身を包んでいるので「ボキムチ(ふろしきキムチ)」、
「ソクキムチ(具キムチ)」ともいう。
●ナバクキムチ
春と夏のキムチ。白菜キムチと大根で漬けたカットゥギの味が同時に味わえる。
スープも多く、あまり辛くないのが特徴。